医師になる自覚と覚悟を促す順天堂大学オンラインセミナーに参加しました。

こんにちは、福岡校教務課の山口開士朗と申します。
今回は10/3(土)に開催され、富士学院各校舎で参加した読売新聞教育ネットワーク事務局主催の順天堂大学オンラインセミナーについてご紹介します。

富士学院では、医師を目指す若者を応援するという主旨のもと、読売新聞主催で医師を目指す生徒に対し医療現場や手術などに密着して医療を間近で体験できる早期医療体験プログラムの特集に協賛しています。しかし今年はコロナ禍の影響により実施が困難となったため、オンラインセミナー形式で「Withコロナ 未来の医療を創る君へ」というテーマで開催される運びとなりました。
本来このプログラムは医療の道を目指す高校生が対象で200人限定の学校単位による参加でしたが、今回読売新聞のご厚意により富士学院をお招きいただき、福岡校をはじめ全8校舎からゼミ生、来院生が参加いたしました。

当日は13時から3名の順天堂大学の先生方がZOOMを通じ、各1時間、それぞれの切り口で参加者に語りかけてくださいました。その後、質疑応答の時間が設けられ全国の各高校から積極的な質問が投げかけられました。先生方も一つひとつの質問に真摯に答えていただき、双方向での臨場感あふれる質疑応答は予定時間を超えるほどの盛り上がりとなりました。

ご登壇いただいた講師とテーマにつきましては以下の通りです。

■ 順天堂大学心臓血管外科/中西啓介先生による“小児心臓外科医として考えるこれからの医療とは?”

■ 順天堂大学形成外科/田中里佳先生による“Never give up! Always aim the best for the patients and for the world!”

■ 順天堂大学医学部心臓血管外科教授/天野篤先生による“君たちがこれから向き合う医療とは”

日本の医療を多方面で支える3名の医師による講話は、それぞれの実体験に基づく「生」の声であり、生徒たちは真剣に聞き入っていました。特に順天堂大学の天野篤教授は上皇さま(当時天皇陛下)を執刀したことで知られ、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも取り上げられるなど、日本を代表する名医です。天野教授から直にお話を聞ける機会は大変貴重で、多くの生徒が感銘を受け、医師になる決意を新たにしたようでした。以下、生徒の感想を抜粋してご紹介いたします。

「講座では、日本の医療の最前線を走っている3人の外科医の先生方の話を聞くことができた。すごく過酷な仕事だと感じたが、すごくワクワクした。早く医師になりたいと強く思った。これから目指すものは自分や家族のためではなく、全くの他人のためにすることだと、天野先生の言葉が響いた。私もいつか誰かの役に立つことができる外科医を目指して頑張りたいと思う。」

「私は安楽死を肯定していましたが、天野先生の話を聞いて、改めて医師は患者の命を救う職業なのだと感じました。患者に対して、不安を抱かせるのではなく、希望を持たせるのが医師だと言われて、“安楽死”と“医師”の捉え方が変わりました。」

「(患者さんに)信用されるためには、地道な作業を愚直に繰り返し、苦労をたくさんすることが必要であるとおっしゃっていた。医療技術が発達している今、医師に求められるのはAIなどではなしえない付加価値を提供することであり、人間的な温かみもその一つである。そういった価値を提供できるような医師になりたいと思った。」

実際に命のやりとりを体験している先生方の言葉には重みがあり、生徒一人一人の心に突き刺さったようです。また、同年代の医師を目指す高校生との出会いも刺激になりました。セミナーではオーストラリアに住む日本人高校生からの質問もあり、オンラインだからこそできる交流に驚かされました。自分はなぜ医師になりたいのか、医師として何をなしえたいのかを再確認することができたセミナーになったのではないでしょうか。セミナー後には、医師になる覚悟を決め、学習に専念する姿が見られました。

受験本番が刻一刻と近づいてはいますが、なぜ自分は今ここにいるのかという原点に立ち返ることができたこのような1日が生徒には必要だったのでしょう。セミナーで感じたことを忘れることなく、医療の道を志してほしいと思います。
受験が迫り、ますます焦る気持ちが出てくると思います。絶対に医師になるという確固たる思いを持ち、これからの受験期を共に乗り切っていきましょう。