【お金の話】医学部受験に関わる学費や様々な諸経費について | 医学部受験コラム | 医学部受験予備校【富士学院】
医学部予備校富士学院 東京御茶ノ水校 医学部予備校富士学院 東京十条校 医学部進学塾富士学院 横浜校 医学部予備校富士学院 名古屋校 医学部予備校富士学院 京都校 医学部予備校富士学院 大阪校 医学部予備校富士学院 岡山校 医学部進学塾富士学院 広島校 医学部予備校富士学院 福岡校 医学部予備校富士学院 鹿児島校
現役生の方へ高卒生の方へ保護者の方へ指導コース紹介よくある質問
医学部受験コラム

【お金の話】医学部受験に関わる学費や様々な諸経費について

医学部受験には少なくない金額のお金が必要です。
受験の際の出願料や受験料だけではありません。
医学部受験の前には、入試対策を行うための医学部予備校の授業料がかかります。

無事に合格が決まったら、入学金・学費といった初年度納付金の支払いや、新生活のための住宅関連費用が新たに発生します。医学部受験にどのようなお金がどれくらい必要なのかを知って、事前に十分な資金を準備しておくことが大切です。

医学部受験の関連費用を減らす方法も解説するため、医学部・医学科を目指す方はぜひ参考にしてください。

医学部受験に関わる7つの費用 受験前に必ず資金の準備を

医学部・医学科の受験には多額のお金がかかります。
大学を受験する前には予備校の授業料、受験にあたっては出願料や交通費・宿泊費、入学後は初年度納付金の支払いが必要です。
医学部受験を目指す場合は、前もって資金を準備しましょう。
ここでは、医学部受験の関連費用を7つに分類して解説します。

受験前:医学部予備校の授業料

医学部受験生の中には、医学部・医学科の入試対策に特化した医学部予備校に通う方も多いでしょう。
医学部受験は独学では難しく、医学部予備校への入学は避けられません。
医学部受験前には、まず医学部予備校の授業料の支払いが必要です。
内訳として、個別指導やゼミナールのような通常の授業料のほか、夏季・冬季の特別講習の授業料があります。
遠方の予備校に通う場合は、男子寮・女子寮などの寮費や、食堂での食費など住宅関連費用も発生します。

受験時:大学入学共通テスト・二次試験の出願料

医学部を受験する際、出願料・受験料の支払いが必要です。
2021年からスタートした大学入学共通テスト(旧センター試験)と、国公立大学・私立大学の二次試験(一般入試)の両方を受験する場合は、出願料だけでも大きな出費になります。
大学によって異なりますが、出願料の目安は次の表のとおりです。

【試験受験料】
大学入学共通テスト 3教科型・5教科型 18,000円
国公立大学 二次試験 17,000円
私立大学 一般試験 57,000~60,000円
センター利用 25,000~60,000円
[注1]

医学部受験生は国公立大学と私立大学医学部医学科を併願する方も少なくありません。
たとえば、国公立大学を前期・後期と受験し、一般入試で私立大学を2校併願したとすると、センター試験の受験料もふくめて、合計17万円程度の費用負担が発生します。
医学部受験にあたっては、自分が志望する大学の受験料・出願料の金額を調べ、十分な金額の資金を用意しておきましょう。

受験時:交通費・宿泊費(受験校が遠方にある場合)

遠方の大学を受験する場合は、交通費・宿泊費の負担も必要です。
とくに複数の医学部・医学科を併願する場合は、受験旅行を何度も繰り返すことになり、合計額がふくらみます。
たとえば、新幹線を利用して移動する場合、東京~大阪間では片道だけでも13,870円(普通車自由席)、東京~博多間では片道22,220円(普通車自由席)の運賃がかかります。
[注2]

また、大学入試の前日の宿泊料金は、近年上昇傾向にあることも注意が必要です。
2020年の調査では、ほとんどの大学の入試前日で、平均して宿泊料が約5,000円高騰しており、受験生の費用負担が増加しています。
[注3]

費用を抑えたい方は、各旅行会社が提供する受験生向けのツアーパックを利用する方法があります。

受験後:初年度納付金(入学金や学費など)

医学部・医学科への入学が決まったら、初年度納付金の支払いが必要です。
初年度納付金とは、入学金・学費(前期分)・施設設備費・実験実習費・諸会費(後援会費・同窓会費・育友会費など)の総称です。
大学入学後にかかるお金の中でもっとも金額が大きく、余裕を持って資金を準備しておきましょう。
国公立大学の場合、初年度納付金の目安は81万7800円程度(うち入学金28万2000円、授業料53万5800円)、私立大学は学校によって金額が異なります。
なお、私立大学の場合は併願校に選ばれることが多いため、初年度納付金の支払いを2回に分けるケースも少なくありません。
この場合、まず期日までに入学申込金(入学金相当額)を納入し、後に残額を支払うのが一般的です。

受験後:併願校への入学申込金

第一志望のほかに併願校を受験する場合は、念のため併願校の入学申込金も用意しておきましょう。 たとえば、第一志望の合格発表日の前に、併願校の入学手続きの期限がきた場合、入学申込金を払わなければ、入学する権利を喪失してしまうからです。
余計な出費を減らしたい方は、合格発表日・入学申込金の締切日の両方をチェックし、無駄が出ないように併願校を決めましょう。

受験後:住宅関連費用(遠方の大学に通う場合)

遠方の大学に通う場合や、自宅外通学を選んだ場合は、住宅関連費用の準備も必要です。
住宅関連費用とは、アパートやマンションの家賃、敷金・礼金・保証金、新生活にあたっての生活用品費の総称です。
定期的に仕送りをする場合は、入学時点での出費だけではなく、今後毎月にわたって出費が発生します。
経済状況を考慮しつつ、親子で相談しながら仕送り額を決めましょう。

受験後:その他費用(入学式の費用や教科書・教材費)

医学部・医学科の合格が決まった後のその他費用として、入学式の準備費用や、教科書・教材費などが挙げられます。
入学式に出席するためのスーツや靴を持っていない場合は、新しく購入が必要です。
また、大学によっては、授業や実習で使う教科書や参考書の購入を求められることも少なくありません。

医学部受験の費用負担を減らす4つの方法

医学部受験には多額の資金が必要ですが、受験時や入学後の費用負担を減らす手段は4つあります。
たとえば、国や地方自治体の奨学金制度・教育ローンを利用する方法があります。
予備校や大学に通うための住宅関連費用についても、家族の努力は必要ですが、実家通いにすることで節約が可能です。

日本学生支援機構や地方自治体の奨学金制度を利用する

医学部に入学後、家計の負担を軽くする方法の1つが、奨学金制度の利用です。
たとえば、2004年4月に日本育英会に代わって設立された日本学生支援機構は、多くの学生に奨学金の給付・貸与を行っています。
2015年度は貸与人員が合計134万人に上り、全学生の2.6人に1人が奨学金の貸与を受けている計算です。
[注4]

日本学生支援機構は2020年4月から新制度をスタートさせており、給付型奨学金の対象者が拡大しています。
今後は成績優秀者だけでなく、住民税非課税世帯か、それに準ずる世帯で、学ぶ意欲のある学生への給付型奨学金の支給が行われます。
[注5]

そのほか、大学が独自に設立した奨学金制度や、お住いの都道府県、市区町村が運営する奨学金制度も存在します。
奨学金制度によって窓口が変わるため、なるべく早期に問い合わせをしましょう。

国や金融機関の教育ローンを利用する

入学金や授業料を対象とした教育ローン(進学ローン)を申し込み、貸付を受ける選択肢もあります。
教育ローンには3種類あり、政府系金融機関の日本政策金融公庫が提供するローンや、労働金庫に出資した団体会員向けのローン、民間の金融機関のローンがあります。
日本政策金融公庫の「国の教育ローン」は、受験費用・入学費用・在学費用を対象として、原則として学生1人あたり350万円までの融資が可能です。
自宅外通学など、一定の条件を満たす場合は、上限額が450万円まで拡大されます。
「国の教育ローン」は融資条件が比較的ゆるやかで、なおかつ低金利で借りられるのも特徴です。
令和2年5月1日時点で基本金利は年1.70%と、民間のローンより低金利です。
[注6]

「国の教育ローン」は日本政策金融公庫の支店や最寄りの金融機関で申し込めます。

日本政策金融公庫の「国の教育ローン」を利用する条件は次のとおりです。

子供の人数 世帯年収の上限額
1人 790万円
2人 890万円
3人 990万円
4人 1,090万円
5人 1,190万円
[注7]

大学の授業料・入学金の減免制度を利用する

大学の授業料・入学金の減免制度を利用することも可能です。
減免制度には、一般入試の際の成績優秀者を奨学生・特待生として扱うものと、経済的理由で授業料・入学金の支払いが困難な世帯を対象としたものの2種類があります。
とくに後者については、2020年4月から文部科学省の「高等教育の修学支援新制度」がスタートし、授業料などの減免が受けられる対象校が大きく増加しました。
国公立大学では入学金28万円、授業料54万円、私立大学では入学金26万円、授業料70万円を上限として、公費による減免を受けられます。
[注8]

予備校や大学の「住宅関連費用」は重要な節約ポイント

医学部受験に関するお金で、意外と大きな出費となるのが「住宅関連費用」です。
たとえば、医学部予備校の寮を利用する場合、寮費・食費がかかります。
また、大学に入学してから自宅外通学を選んだ場合、新生活をスタートするためのお金が必要です。
医学部予備校や大学が遠方にある場合は難しいですが、そうでない場合、住宅関連費用は重要な節約ポイントです。
実家からの通学が可能なら、なるべく実家通いを選択することで、多額のお金を節約できます。
医学部予備校の授業料や、大学の入学金など、医学部受験は多額のお金がかかります。
しかし、大学の初年度納付金はもちろん、医学部・医学科に特化した医学部予備校の授業料は必要経費です。
どうしても必要なお金をのぞき、節約できる部分を圧縮することで、医学部受験に関する費用負担を抑えられます。

[注1] 東京新聞:大学共通テスト料、据え置き 文科省方針 受験生の負担を考慮
[注2] JR西日本:運賃・特急料金早見表
[注3] 株式会社atta:2020年度大学入試の宿泊料金を調査。
前年比で平均5,000円高騰、試験日前週同様日比15%以上高騰
[注4] 日本学生支援機構:「貸与型」奨学金について
[注5] 日本学生支援機構:新しい奨学金制度がスタート!
[注6] 日本政策金融公庫:教育一般貸付(国の教育ローン)
[注7] 日本政策金融公庫:教育一般貸付(国の教育ローン)
[注8] 文部科学省:高等教育の修学支援新制度